大問1
1(1)
1(1)解説
(Ⅰ)について
問題の1行目の「ある日」のときに恒星Xは,図の真ん中にある。
北極付近では「1か月後」に同じ時刻に観測すると反時計回りに30度回転するので,答えはA。
(Ⅱ)について
同じ時刻に観察するときに,日ごとに位置が違うのは公転による。
よって,ⅠがA,Ⅱが公転で答えはア。
1(2)
1(2)解説
(Ⅰ)について
「多くの物質」は,気体から固体に変わるものを除外している(問題を解くためにはどうでもいい)。また,「一般的に」は水を除外している。水以外で「物質の温度が下がる」と「減少」するものを答えればよいので,体積が答え。体積は固体が最も小さい。なお,状態変化で質量は変わらない。
(Ⅱ)について
①液体の密度よりも固体の密度が大きいときに沈む。逆ならば浮く。
②密度は,(公式)密度=質量÷体積で計算できる。
まずは,②を考える。
状態変化の問題だから質量は変わっていないとすると,密度の大小は体積によって決まる。
体積は(公式)で「わる数」になっている。「わる数」が小さいと計算結果(つまり密度)が大きくなる(体積と密度は反比例していることの説明)。
固体は最も「体積が小さい」=「わる数が小さい」=「密度が大きい」。よって固体は密度が大きいので①の理由から沈む。
よって,Ⅰ体積,Ⅱ沈むで答えはエ。(水以外ならば結果は同じ)
大問2
2(1)
2(1)解説
双子葉類は,維管束が輪のようになっているので,答えはⅠ。また,根は主根と側根があるので答えはⅢ。答えはⅠとⅢだから,答えはア。
2(2)
【大問2はじめの問題文の一部】
2(2)解説
Ⅰの解説
対物レンズの倍率が〔観察〕の10倍から40倍へと大きくなっている。
倍率が上がるというのは,もともとの倍率で見えていたものの一部分を拡大している。よって,見えている部分は少なくなるので,気孔の数は「減り」となる。
Ⅱの解説
上の図の「拡大前の小さい円」と「拡大後の円」の光の量自体は変わっていないが,その部分を拡大してしまっているので,面積当たりの光の量は減少している。よって「暗くなる」。
Ⅰ減り,Ⅱ暗くなる,だから答えはオ。
2(3)
【大問2の問題文の一部】
2(3)解説
Ⅰについて
表と裏の蒸散量の以外がわかればよい問題。
ワセリンによって塗られた場所は気孔がふさがって蒸散しない。
Aは,表に塗ってあるので裏と茎から,
Bは,表に塗ってあるので表と茎から,
Cは,塗ってないので表と裏と茎から,蒸散している。
AとBは,ともに茎から蒸散量も含んでいるので,AとBの蒸散の違いは表と裏の蒸散量の違いになる。Aの方が多いので,裏の方の蒸散量が多い。したがって,Aの方がBよりも多いのを比べたので,答えはア。
Ⅱについて,
蒸散は葉以外にも茎からなどもする。つまり茎などの蒸散量が出ればよい。
選択肢オとカの「Aの水の減少量がからBの水の減少量を引いたもの」は,
A(裏+茎)-B(表+茎)=裏-表
となるので,これとB(表+茎),C(表+裏+茎)を比べても違いからは何も出ない。
選択肢エの「Cの水の減少量がからBの水の減少量を引いたもの」は,
C(表+裏+茎)-B(表+茎)=裏
となるので,これと,A(裏+茎)を比べれば,茎の蒸散量が出る。したがって,答えはエ。
よって,答えはⅠア,Ⅱエ。
2(4)
2(4)の解説
2(3)の解説と重複します。
ワセリンによって塗られた場所は気孔がふさがって蒸散しない。
Aは,表に塗ってあるので裏と茎から,
Bは,表に塗ってあるので表と茎から,
Cは,塗ってないので表と裏と茎から蒸散している。
裏の蒸散量は,
C(表+裏+茎)-B(表+茎)=裏
36.2-20.2=16.0
表の蒸散量は,
C(表+裏+茎)-A(裏+茎)=表
36.2-26.2=10.0
「葉の裏側から蒸散した量は,葉の表側から蒸散した量の何倍」が問題だから,
葉の裏側が比べる量で,葉の表側がもとにする量で計算式は,
16.0÷10.0=1.6
で,答えはカ。
大問3
3(1)
3(1)解説
〔実験〕は石灰石を塩酸の中に入れている。化学反応は,
塩酸+石灰石(炭酸カルシウム)→塩化カルシウム+水+二酸化炭素 2HCl+CaCO3→CaCl2+H2O+CO2 |
となる。発生する気体は二酸化炭素CO2。
Zn+2HCl→H2+ZnCl2
イ 塩化アンモニウム+水酸化カルシウム→塩化カルシウム+水+アンモニア
2NH4Cl+Ca(OH)2→CaCl2+2H2O+2NH3
ウ 塩化銅→銅+塩素
CuCl2→Cu+Cl2
エ 炭酸水素ナトリウム→炭酸ナトリウム+水+二酸化炭素
Na2CO3+H2O+CO2→2NaHCO3
よって二酸化炭素が出ているのでエが答え
3(2)
3(2)解説
質量保存の法則は,「化学反応の前後で、原子の組み合わせは変わっても、原子の数や種類は変わらない」だから,Ⅰの変化するのは「組み合わせ」,Ⅱの変化しないには,「種類と数」だから答えはイ。
3(3)
3(3)解説
問題文の読み取り
オレンジの線
ビーカーEは,石灰石が残った。⇒塩酸が足りなかった。
さらにピンクの線
ビーカーAを入れたら,気体が発生⇒ビーカーAには塩酸が残っていたので,反応した。
でも,緑の線
ビーカーEは,石灰石が一部残っていた⇒ビーカーAを入れても塩酸が足りなかった。
だから,水色の線
残った石灰石をすべた反応させる塩酸量を答える問題。
はじめに,塩酸と石灰石が完全に反応する量を考える。
まず下表のように「反応前の全体の質量」-「反応後の全体の質量」をして「発生した二酸化炭素の量」を出しておく。
BからCのときに発生した量の増え方が0.44gずつではなくなったので,BとCの途中で完全に反応したと考えられる。しかも,0.22は0.44の半分だから,BとCの中間,つまり石灰石を2.50g入れたときに塩酸も石灰石も中和したと考えられる。
まとめると,塩酸15㎤に対して石灰石は2.50g必要ということになる。
次にビーカーEとビーカーAを混ぜると,上の図のように
塩酸は,15+15=30㎤。
石灰石は,5.00+1.00=6.00g。
塩酸15㎤に対して石灰石は2.50gだったから,2倍の30㎤の塩酸には,2倍の石灰石が必要であるので2.50×2=5.00g。
ところが石灰石は6.00g入っているので,6.00-5.00=1.00gが溶け残る。
この塩酸1.00gを溶かすには次の「塩酸:石灰石」の方程式を解いて,
15:2.50=x:1.00
2.5x=15
x=15÷2.5
x=6
必要な塩酸は6㎤で,答えはオ。
3(4)
3(4)解説
Ⅰについて
塩酸の量が2倍になっているので,完全に反応するのに必要な石灰石の量も2倍。
Ⅱについて
はじめに使用された石灰石と何も変わっていないので,同じ質量の石灰石を入れれば同じ質量の気体が発生する。したがって,1.00gあたりの気体の発生量も変わらない。
Ⅰは2倍,Ⅱは変わらないで答えはウ。
グラフについて
グラフが折れ曲がるのがどこになるかを考える。
塩酸の濃度が2倍になると,完全に反応するのに必要な石灰石の量と発生する二酸化炭素の量は2倍になる。
石灰石は3(3)の途中の解説より,もともと2.50g必要だったから,2.50×2=5.00g。
二酸化炭素の量はもともと完全に反応すると1.10g必要だったから,1.10×2=2.20g。
グラフで石灰石(横軸)が5.00g,気体の発生量(縦軸)が2.20gで折れ曲がっているものが解答だから,答えはb。
まとめると,答えはウとb。
大問4
4(1)
4(1)解説
CからDの平均の速さを求める問題。
速さは,距離÷時間で求められるのでので,距離と時間を考える。
距離は,図3から9.6-6.3=3.3cm。
時間は,1秒間で60回打点する記録タイマーを6回打点で分けているので,
6÷60=0.1秒
よって,3.3㎝÷0.1秒=33cm/s。答えはク。
4(2)
4(2)解説
OF間の長さを求める問題。OD間は9.6cmとわかっているので,残りのDE間をEF間を求めて加えれば答えが出る。
まず,AB間,BC間,CD間の長さをそれぞれ出すと,
AB間=3.6-1.5=2.1
BC間=6.3-3.6=2.7
CD間=9.6-6.3=3.3 となる。
それぞれの差を出すと,
2.7-2.1=0.6
3.3-2.7=0.6
となり,0.6㎝ずつ増えていることがわかる。だから,
DE間=3.3+0.6=3.9
EF間=3.9+0.6=4.5
となり,求めたいOF間=OD間+DE間+EF間で,
OF間=9.6+3.9+4.5=18.0
18.0㎝となるので,答えはカ。
4(3)
4(3)解説
最も大きい運動エネルギーのケースを答える問題。
運動エネルギー=質量×速さ×速さ÷2。
で求められるから,質量と速さを考えればよい。(質量と速さが大きいものが答え)
②と③の違いは,小球の質量で②は200g,③は100g。②の質量の方が大きい。
斜面を下るときや自由落下をするときの速さは,(重要)質量には関係なく落下した高さが大きいほど速くなっている。点a,b,cを比べたとき,bが最も低くなっていて,最も落下した高さが大きいので,最も速い。
②の点bのときが最も質量が大きく,最も速さが大きいので答えはウ。
4(4)
4(4)解説
力学的エネルギー=位置エネルギー+運動エネルギー
ア 〔実験3〕②は「静かにはなした」とあるから,点aでは,速さが0で運動エネルギーも0になる。よって点aでの力学的エネルギーは位置エネルギーと等しくなる。一方点cでは,「力学的エネルギーの保存」により,点aでの力学的エネルギー(位置エネルギー)を位置エネルギーと運動エネルギーに分けることになる。つまり,
点aの位置エネルギー=点cでの位置エネルギー+点cでの運動エネルギー
となる。よって,正しい。
イ 点bは,最下点にあるので速さがも最も速く,運動エネルギーも大きい。逆に位置エネルギーはその分小さくなるので正しくない。
ウ 力学的エネルギーは,保存されるので,正しくない。
エ,オ,カ
〔実験3〕②も③も小球の質量は同じ。
運動エネルギー=質量×速さ×速さ÷2。
で求められるので,質量が同じ場合は運動エネルギーが大きいほど,速さが大きくなる。
②は「静かにはなした」とあるので手は仕事をしていないが,③「勢いをつけて押し出した」とあるので仕事をしている。手の仕事分だけ③の方が全体としてのエネルギーは大きい。すると,点dでの位置エネルギーは②と③で同じ(0としてもよい)だから,その分を差し引いても③の方が運動エネルギーが大きくなる。よって③の方が速くなるので,正しいのはオとなる。
よって,答えはアとオ。
大問5
5(1)
5(1)解説
22日6時は晴れだからイが答え。
アは快晴,イは晴れ,ウはくもり,エは雨。
5(2)
5(2)解説
温暖前線が通過すると,天気は良くなり,風向が南寄りになり,気温が上がる。
寒冷前線が通過すると,激しい雨が降り,風向が南寄りから北寄りに変わり,気温が下がる。
20日9時から12時に気温が上がり,風向が北寄りから南寄りに変化しているので温暖前線が通過。
21日3時から6時に気温が下がり,風向が南寄りから北寄りに変わり,雨が降っているので寒冷前線が通過した。
アは選択肢の文が,20日に寒冷前線が通過しているので×。
イは選択肢の文が,20日に温暖前線が通過しているのは合っているが,風向が東寄りから西寄りだから×。
ウは選択肢の文が,21日に寒冷前線が通過し,南寄りから北寄りに風向が変わっているので〇。
エは選択肢の文が,21日に温暖前線が通過しているから×。
よって,答えはウ。
5(3)
5(3)解説
乾球の温度は,気温と同じ。湿球の温度は気温と湿度がわかると表2の乾湿計用湿度表から乾球と湿球の温度差がわかり,それによって求められる。
表1から21日9時は気温13.0℃,湿度が45%。だから乾球は13.0℃とわかる。次に表2の乾球の温度(左端)で13.0℃のところを探し,そこから45とあるところがあったら,そこから上まで行くと5.0となっているので,乾球と湿球の差が5.0℃とわかる。(重要)湿球の方が乾球の温度庵も低いので,湿球は13.0-5.0=8.0℃となる。よって乾球13.0℃,湿球8.0℃で,答えはエ。
5(4)
5(4)解説
Ⅰについて
露点とは,水蒸気の量と飽和水蒸気の量が同じになったときの温度のこと。
表3より気温が高い方が飽和水蒸気量は多い。つまり,露点が高くなるためには,「水蒸気の量が多く」なくてはいけない。「水蒸気の量が多くなる」ためには,「気温の飽和水蒸気量が多くなる」,または,「湿度が高くなる」が必要になるが,今回は湿度が同じだから,「気温の飽和水蒸気量が多くなる」が必要になる。「気温の飽和水蒸気量が多くなる」ためには,「気温が高い方がよい」ので,最も気温が高いBの露点が高くなる。よって答えはイ。
Ⅱについて
Bは気温19.0℃,湿度45%。19.0の飽和水蒸気量は,表3から16.3gだから,
16.3×45÷100=7.335
表3の温度が低い方から見て,7.335gをはじめて上回るのが7℃だから,露点は7℃。よって答えはウ。
Ⅲについて
Ⅰと解説が重複。
露点とは,水蒸気の量と飽和水蒸気の量が同じになったときの温度のこと。
表3より気温が高い方が飽和水蒸気量は多い。つまり,露点が高くなるためには,「水蒸気の量が多く」なくてはいけない。「水蒸気の量が多くなる」ためには,「気温の飽和水蒸気量が多くなる」,または,「湿度が高くなる」が必要になるが,今回は湿度が同じだから,「気温の飽和水蒸気量が多くなる」が必要になる。「気温の飽和水蒸気量が多くなる」ためには,気温の飽和水蒸気量が多くなるためには,気温が高い方がよいので,答えはア。
まとめると答えはⅠイⅡウⅢア。
大問6
6(1)
6(1)解答
Ⅰについて
「雄の生殖細胞」の染色体,つまり精子の染色体を答える問題。生殖細胞(卵や精子)は,減数分裂をするので染色体の数が半分になる。雄の染色体は,白2本だから,白1本のイが答え。
Ⅱについて
受精卵は,雄雌それぞれの生殖細胞が合体(受精)することでできる。減数分裂をすると染色体は,雌が黒1本,雄が白1本となるので,受精卵は黒1本白1本となるので,答えはオ。
まとめると答えはⅠイⅡオ。
6(2)
6(2)解説
①は「A」,②は「B」,③は「AとBの並列」,④は「AとBの直列」になっているので,それぞれの抵抗について考える。図4は①,②の実験結果だから2本の直線があるが,どちらが①か②かわからないので,仮に上のグラフを①,下のグラフを②とする。
図4の3.0Vのところの電流を読み取みとり,単位をmAからAに変えると,①60mA=0.06A,②30mA=0.03A。
抵抗=電圧÷電流で求められるので,
①3.0÷0.06=300÷6=50Ω
②3.0÷0.03=300÷3=100Ω
③並列の合成抵抗は1/R=1/R1+1/R2
1/R=1/50+1/100=2/100+1/100=3/100
逆数にしてR=100/3
④直列の合成抵抗はR=R1+R2で求められるので,
R=50+100=150
したがって,抵抗は③は④の何倍になるかを考えて,
100/3÷150=2/9倍
電圧が同じとき,電流と抵抗は反比例するので,抵抗が2/9ならば,電流はその逆数で9/2倍=4.5倍。よって答えはケ。